「日本で「女性の幸福度」がじわじわ上がっている"あまり喜べない理由" 欧米とは逆行した動きを見せている | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)」

若年層の女性(特に20~34歳)、子どものいない女性、短大を卒業した女性ほど、幸福度が上昇する傾向にありました。これに対して、結婚しているかどうかや働いているかどうかは、女性の幸福度に明確なプラスの影響をもたらしていませんでした。

 ということは「プレッシャーから解放された」がイチバンの効果っぽい。

 「結婚しなきゃ」「子供を産まなきゃ」から多少解放され、短大卒なら大卒ほど「仕事もできなきゃ」「男性と対等に」と力む必要もなく、全体的にプレッシャーからの解放が幸福度を上げているように思う。

 だとすれば一時な効果だろう。

 文化的なプレッシャーは時代や環境の変化によって一瞬開放されても、また次の時代のプレッシャーが待っているから。

 アメリカで女性の幸福度が下がっているように、「男女対等」の実現度合いが上がれば上がるほど、男と同等またはそれ以上に仕事ができなきゃいけない、稼がなきゃいけないというプレッシャーが加わる。フェミニストの前では男性に荷物さえ持ってもらっちゃいけない(笑)。

 今となっては古典的な「素敵な男性に出会って」なんて言おうものなら「いつの時代の人?」と袋叩きに遭う空気感があり、デートをするにも割り勘、家庭に入れるお金も折半となると、これはかなりのプレッシャーだろうと思う。

 男が女性にお金を使わなくなると(「デート代は男持ち」の文化がなくなると)、服も食事もワイン代も自分で稼がなきゃいけなくなるので、自分が折半できる相手としかデートし辛くなる。相手が3万円のコースを注文し10万円のワインを開けた場合「私は半分払えないので帰ります」ともいかず。

 そうなると出会いに期待もできなくなり、自分と同じ所得層の男しかデート対象にならないと、どこで何を食べるかどのくらいのプレゼントが待っているかが大凡検討がつき、(古典的な意味合いでの)ロマンティックな気分は激減するだろう。

 住まいの選択も同じ。

 折半なら男に媚びる必要はなくなり解放された感はあるかもしれない。その一方で10年前だったら「女性」というだけで得られていただろうものが失われているので、上の世代と比べたときに、何か自分が損しているような気になる可能性もある。

 そうやって時代は繰り返す。

 接待交際費が使えなくなった世の男性達もまた急速に萎んでいるので、身の丈に収まったと言えば確かにそう。昔から飲食代で領収書をもらわない男を私以外知らないくらい(笑)。会社の経費なら派手に飲み食いするが、自分のお金は一切使わないという男性は多い。

 景気が悪くなると綺麗事を言ってられない人達が(例え下品であっても)派手にお金を使う人を歓迎するようになるので、そこでも時代は繰り返されるのだろうと思う。