「バイデンに献金した富豪たち、勝利に相次ぎ祝福のコメント | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)」

 常識的な視点で見れば、富裕層、富豪層はバイデン。バイデンが優れているからではなく、「ドナルド・トランプは違う」ことの明確な意思表示としてバイデン。

 アメリカにとって割に合わない協定から脱退するとか、海外からの郵便物の配達を値上げするとか(主に中国経由の郵便物対策)、労働者階級から見ればドナルド・トランプは頼もしいかもしれない。「やれやれ!もっとやれ!」的な。

 が、まともにビジネスを営んでいる人にとっては、次何を言い出すかわからないので落ち着いて予定が立てられない。

 全部が全部ダメなわけでもない。「アメリカ企業は中国工場を引き上げてアメリカ国内で生産しろ」という点は一理ある。先進国は中国の生産力に依存しすぎている。

 が、パリ協定から脱退万国郵便連合から離脱WHOから脱退イラン核合意離脱INF廃棄条約から離脱海外の米軍の撤退ユネスコ脱退と続くと不安定さが増す。

 ※これといった戦略的方向感のない人が責任者に就任すると、「アレも無駄、コレも無駄」と掃除を始める傾向がある。会社も同じ。

例えば航空扱いの小形包装物では、米国向け50グラムまでの場合150円だったものが750円になる。

 小型包装物はカタログなどの書留のない国際郵便物だからモノの流通にはあまり影響はなさそうだが、インフラで平均4割値上げは大きい。

 というわけで、無事にバイデン大統領が誕生すれば、一旦は落ち着きを取り戻すだろう。ただし、元に戻る安心感はあっても、「新たなアメリカ」を切り開くリーダーかというとそうは見えない。