「天皇の五輪開会宣言中、菅首相と小池都知事が起立せず「不敬」…海外なら問題に発展の懸念も」

「全世界中継されてしまったので、起立を促す立場だった関係部局の人間が叱責されているようです。事前に式次第は伝えられていたようなのですが、(開会式楽曲担当の)小山田圭吾氏や(ショー部門担当の)小林賢太郎氏の辞任が相次いだこともあり、当日まで式の内容に細かい変更があったそうで、ある意味、菅首相も小池知事も全容を把握していたとは言いがたい状況だったのではないでしょうか」

 そういうのヤメテ(笑)。起立を促されたら立つのであればそれはただの操り人形だし、誰かに合図をもらわないとワカラナイのであれば、育ちや教養の問題。

 ドリフターズの「笑い声」がないと笑うタイミングがワカラナイ人と同じ。

一方で、自民党衆議院議員秘書は次のように菅首相を弁護する。「そもそもバッハ会長の演説が『Together(連帯)』を何度も繰り返すタイミングの計りにくい演説でした。しかも、組織委の式次第も良くない。本来であれば、バッハ会長が天皇陛下に振った後に、会場アナウンスなどで『全員ご起立ください』の一言くらいあるものではないのですか

 それも違う。すぐ横に座っていて、天皇陛下が立ち上がった、開会宣言を始めたことに気付かないということはない。また「全員ご起立ください」は会場が日本人で占められている場合。9割くらいが外国人という場でソレはない。相手(外国人)が自主的に敬意を払って立ち上がるのは良くても、「日本国天皇陛下のお出ましだ、立て」は国際マナーとしてナイ。

開会式の模様を見ていた日本在住の英国籍ジャーナリストは次のように驚き、悲しんでいた。「今回の開会式のコンセプトはよくわかりませんでしたし、全体的にショーの演出も、出席者もすべての足並みがそろっていなかったように思えます。なにより、びっくりしたのは天皇陛下の開会宣言の時に、菅首相がボーッと座っていたことです。日本の皇室マナーには詳しくありませんが、愛国心や国への忠誠心という話以前に、国際的なイベントで、立場のある人物が当然しなくてはならない儀礼・マナーとして適切には見えませんでした。我が国の女王陛下に対し、ボリス・ジョンソン首相が同じことをしたら問題になります。ドレスコードのある晩餐会にジーンズで出席してはいけないのと同じです。

 日本も本来そうであるはずなんだが、どうやら違うらしい。

 私は天皇陛下バンザイ派ではないので、国が定める「天皇の在り方」に合わせるが、いきなりソレだと気持ちとスタンスの切り替えが間に合わない。

 特にマナーが問われるような場では(例えば勲章受章式とか)、時代錯誤にならないよう予め国としての“指針”を示してもらう必要があり、ぶっつけ本番の変更(笑)は困る。