「菅首相 自民総裁選に立候補せず 総裁任期満了に伴い首相退任へ | 2021自民党総裁選 | NHKニュース」

 散々な言われようだったが、菅総理自身、何か悪いことをしたわけでもなく、他の国の方が急を要する中ワクチンもそれなりの数確保しつつ世界最速ペースで接種を進め、勤勉で手堅い総理だったと思うが、私は。

 コロナウイルス対策について、世界中どこも上手くいってない。そんな中、未知のパンデミックに対し日本人だけが上手くいくはずがない。日本人にそんな才能はない。

 日本人はどこまで日本人を高く見積もっているのか。と疑問に思う。自信がないようで自信過剰なのか。

 確かに菅総理にスター性はない。それはほとんどの日本人に言えること。欧米のように、知性も実績も見てくれも整い、更には喋りまで巧くオシャレで印象が良い人なんてお目にかかれない。

 昔ながらの挨拶だけはできる体育会系がこの複雑な時代を統率できるはずもなく、説明不足なのに余計な一言をつい言ってしまうのは昭和男の典型例だし、コミュニケーション能力の低さで言えば現代の日本人の半数以上があてはまるし、菅総理に対する嘆きは、現代日本人に対する嘆きに等しい。

 菅総理に対し「棒読みで伝わってこない」というのもよく見かけた。演技が上手いナルシストやサイコパス・ソシオパスを除き、今の日本人に気持ちが伝わってくるトークができる人はなかなかいないと思うんだが。役者でさえ文化祭レベルなのだし。

 というわけで私は菅総理とは現代日本人の象徴として受け止めている。天性の才能や巧みなコミュニケーション能力を備えているわけでもなく、勤勉さだけが取り柄的な。

 実際に日本人はそれを高く評価してきたのだから、急に前代未聞のパンデミックを前にリーダーシップとか画期的な何かを期待すること自体が間違い。

 世界から見た菅総理こそが、世界から見た日本人そのもの。

 だからなぜ世間がそんなに偉そうに菅総理を批判できるのか、私には理解できない。似たもの同士の嫌悪感によるものか。