いわゆる“ガラケー”キー配列な若者。

 あるブランドブティックの20代女性スタッフのスマートフォンが、いわゆる“ガラケー”キー配列になっていて驚いた(笑)。

 電卓とは逆さまの電話テンキー式で、「お」を入力する際に「あ」を5回押す方式。

 どこも1従業員あたり1端末持っていて、顧客情報や在庫状況をリアルタイムにチェックしている。当該女性スタッフは、キーをタッチする際にツメが当たるせいか、カチカチ音の数が異様に多く、高橋名人(笑)よろしくハードパンチャーなのかと思って観ていた。

 そこで「当ブランドでお名前のご登録はありますか」と聞かれ答えると、同姓同名が居る場合なのか、漢字も正確に入力しないと表示できないらしく、今度は漢字を聞かれたので、顔つき的に口頭で伝えるのは難しいかなと思ったら、向こうから諦めて「入力していただけますか」と端末を差し出した。

 見るとキーパッドが昔のimode(笑)の頃の配列になっていたので思わず焦った。かれこれ10年見てない。

 この方式だと、母音が「お」の文字列を打つときキータッチ数が最大化する。「おとどけもの」とか。

 もちろん電話テンキー式は公衆電話時代からあるし、元々はアメリカで電話テンキーにアルファベットが割り当てられたのが起源。「APPLE」と言われれば「27753」で覚えやすい。

 このように端末を渡された際にどの配列になっているか観察しているんだが、ほとんどの20代女性スタッフはキーボードのかな入力

 相変わらず日本人は日本人なんだなと感じるが、ガラケー配列はもう痛みすら感じノスタルジックな気持ちになる(笑)。

 基本だろうと思うローマ字打ちにセットされているのを見たことがない。

 ごく希にフリック(十字キースライド式)にセットされていることがあるが、ガラケー配列にするくらいならこの方が効率が良い。ただし馴染みのない私は「女子高生かアンタは」と思わず言いそうになる(笑)。女子高生のキーセットを見たことはないが(笑)。

 自分専用の端末しか触らず、日本国内から出ずかつ日本語しか入力せず、外国人と接触しない前提であれば、どの入力方法でも問題ない。しかしパソコン操作をする必要がある場合はローマ時入力にセットされていることが多いだろうし(フリックもガラケー配列もない)、英文を打つことがあれば結局英語(ローマ字)配列も覚える必要があり、外国人の端末には当然かな入力がなくローマ字キーボード配列で英語を打つことになるから、多様性を踏まえ総合的に見てローマ字入力を覚えた方が良いと私は思う。

 デメリットとしては、日本語をローマ字打ちするとかな入力方式に対しキータッチ数がaiueoを除いて約2倍になる。あ行しか打たない人はいないだろうから(笑)、ほぼ2倍と思っていい。

 文字入力数があまりにも多く、関節に負担がかかるという人は合理的にかな入力を選ぶのものありだが(この10年くらいのキーボードは浅く軽いタッチが可能なのでその心配はずいぶん減ったが)、どんな人でも英語文字列(メールアドレスとかも含め)を打つこともあるはずなので、ローマ字打ちが妥当じゃなかろうか。