新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)

 とりあえず仕様の確認をしてみたくインストールして一週間くらい経ったが接触ゼロ。

 記事では「開発コミュニティー破綻」とあるが、私から見れば前提自体が成立していない

 陽性者に登録を義務付けていないから。

 アメリカの性犯罪者のように、強制的に足首にGPS装置を付けさせ、切断または解除すればアラートが鳴るようなレベルのものなら有効に機能するだろう。

 引き換えに陽性者は相当な偏見・差別、場合によっては攻撃を受けると思うが。

 ただでさえ、医療関係者というだけで敬遠されるご時世だというのに、わざわざ「私はCOVID-19陽性者ですよ」と言いふらしたい人がどれだけいるだろうか。

 働く人達は同僚はともかく取引先などに積極的に知らせたいはずがない。学生は仲間はずれにされたくないから隠したいだろう。主婦だって村八分(笑)になりたくないはずだ。

 バカ正直に陽性登録した人も、周囲の反応を見てアプリごと削除する人が多いんじゃないか。

 よって不安症の陰性者(未検査含む)と、陽性だが陰性のフリをしている者同士が様子を伺い合うだけのサービスと化する。

 「1メートル以内で15分以上」とあるので、Bluetoothビーコンの電波強度から測定しているのだと思うが、例えば受付カウンター越しに座る陰性スタッフと陽性客がそれぞれポケットに当該アプリをインストールしたスマートフォンを入れていたとし、カウンターの素材が電波を通しやすければスタッフ側のアプリは「陽性者との接触あり」と判定される。

 カウンターの素材が電波を遮るものであれば、陽性者が目の前にいながら接触なしと出る(役に立たない)。

 また「個人情報はやり取りしない」「陽性者との接触の可能性の情報は1日1回程度更新される」とあるが、1メートル以内の距離で15分以上接した客が1人しか居なければスタッフ側は大凡の当たりを付けることができ、それが何度か続けばほぼこの客だろうと断定できる。

 確定させたければ、当該客との接客の時のみBluetoothをオンにすれば良いのだから。

 すなわち客が常連化するタイプのサービス業などでは陽性者を特定できる可能性がある。

 検索してみると、夜の接客業従事者などに接触確認アプリのインストール及びONを義務付けるべきという主張を多数見かけた。

 全従業員がインストールしてONにしても、本人が陽性者登録するかどうかは別の話だし、仮に陽性登録する場合は、そもそも何で出勤させているのかと店側の管理責任が問われ客離れを招くので、「陽性登録して出勤する」という選択肢自体がない。

 ということから、陽性者の陽性登録と常時ONを義務付けない限り、期待通り機能するとは考えられない。

 いや、なぜ機能すると期待したのかを知りたい。