消毒液のポンプはエレベーターのボタンよりキタナイ。

 以前も書いたが消毒液のポンプを消毒しているところを見たことがない。

 感染症とは何か。ちゃんと頭を使って考えているところは、06月頃から消毒液を足で踏んで噴射するタイプのものに切り替えつつある。

 そもそも、入口に消毒液を設置するのは、外から来た客はキタナイという発想。実際ほとんどの場合その通りだが、綺麗な手を最初に汚す場所でもある。

 玄関を出て、白い手袋の人がドアを開けてくれて、車に乗り込んで、運転もせず目的地に着き、白い手袋の人がドアを開けてくれたら降りるだけという人は、最初に触る“外界”のものが消毒液のポンプ(笑)。

 ソレが極端な例だとはわかっているが、消毒液のポンプとは、前述の「外から来たキタナイ」人が消毒前の手でプッシュする。だから次にプッシュする人にとってはキタナイ。

 コロナウイルスの騒ぎが始まった頃「エレベーターのボタンはキタナイ」として直接触らない人が増えた。しかし消毒ポンプとはエレベーターのボタンの何倍も素手で押されるもの。

 建物の中に居る人全員がエレベーターに乗るわけじゃないし、乗り合わせたヒトが同じ階ならそのうちの1人しかボタンを押さないから、圧倒的に入口の消毒液ポンプの方が押される回数が多い。入口での消毒は半強制的だし(最近はユルくなってきたが)。特に今は入口で消毒した手でエレベーターのボタンを押すのだから、エレベーターのボタンの方が遙かに綺麗。

 すなわち新しい汚染場所を用意したということ。

 いやその直後に消毒するんだからすぐに綺麗になると言う人もいるだろう。確かにそうだが、わざわざ汚染されたものを触ってから消毒する必要があるのか。

 抵抗してもしょうがないので(場を乱したくないので)、私は仕方なしにポンプをプッシュして消毒し、自前の抗菌・抗かび・抗ウイルスのおしぼりで改めて手を拭いている。

 銀座のデパートは未だに手で押すポンプ式。更には出入り口をいくつか閉鎖しているため(検温人員を減らしたいからか)、結果的に特定の場所に人を集めている。

 「自分達はちゃんとやってます」をアピールするためのパフォーマンスでしかなく、感染防止のために自分達に何ができるかを考えているようには見えない。