「スエズ運河の座礁は「商機」 ロシアは代替航路アピール:朝日新聞デジタル」

 政治的なことを抜きにすると、確かに05〜10月は北回りがいい。南回りだと赤道付近を何十日も航海することになり、デッキ上のコンテナの温度が上がりすぎる。

 凍る分には構わないが、熱に弱いという製品は多いから需要は大きいだろう。

 元々温度変化に敏感な品物はリーファーコンテナを使うにしても、距離の4割短縮は納期的にも燃料代的にも大きい。時間が短縮されればコンテナの循環も良くなる。

 原油価格がある一定ラインを下回ると、南回りの場合スエズ運河の通航料を支払うより、喜望峰周りの方が時間はかかるが安上がりという記事を読んだことがある。

 現代社会は常に時間とコストの落とし所を探っているので、いずれは主流になるんじゃないだろうか。

 それもあってロシアは北方領土2島返還案を取り下げたのかもしれない。東京湾を出て韓国に寄港後ウラジオストクへ入港し、サハリンからベーリング海へという航路の場合、北方領土がスエズ運河のソレと同じ機能を果たすことになる。

 時代はまた大きく変わろうとしている。