「ホリエモン「投資はほぼ負け確定のゲーム」、凡人が勝つための最短手段とは | ニュース3面鏡 | ダイヤモンド・オンライン」

 それと同時に、起業すれば上手くいくと思っている人(特に男性)も多い。

 社会や会社や組織に対し「オレならこうする」と主張している人のほとんどは、いざ自分が組織のトップに立ったらそうはいかないことを思い知る。要はソレ(こうする)だけで世の中動いてないから。

 例えば説明が下手で人がついてこないとか、目つきが悪くて取引がまとまらないとか、不潔でいやがられるとか、割とどうでもいい(実務と直接関係ない)ところで支持が得られない人が多い。

 私が思うに、起業して上手くいく確率と、投資で上手くいく確率はどちらも大差なく、10年ちょっと前に日本の所得分布と労働人口から計算したところ、BIG 1等 6億円(非課税)が当たるのと、税引前12億円(手取り約6億円)/年稼ぐのも同じくらいの確率だった。

 だから私はクジで1等が当たることを信じない人には、起業も投資もすすめないようにしている。直感を信じすぎる人は基礎的な数字を見ない可能性が高いから。昔と違って今の時代リスクが高い。

 あとは得手不得手。

 いずれの分野を選ぶにしても、上位1-2%に入ろうと思ったらその業界の偏差値70を超える必要があり、答えは「皆が勉強すれば確実に東大に入れますか?」と聞くのと同じ。皆が勉強し全体が底上げされたら、その中の上位1-2%が合格するようにできているので、常に定員は変わらない。

 ウォーレン・バフェットが最初から大金を動かしていたのかと言えばそうではないようで、記事中の言葉を借りると「小銭」から成り上がる才能を持った人もいる。

 結局のところ才能があるかないか。

 マイホームに関しても、買った直後から目減りする物件しか手に入らない人もいれば、10年くらいは購入価格を維持する物件、或いは上がる物件を手に入れる人もいる。これも才能(+ちょっとした元手が必要)。

 大学も同じように、ほとんどの人は借金の有無を問わず大した役に立たないまま終わるかもしれないが、中には「借金した甲斐があった」と言わせる人もいる。

 どれも起業して上手くいく人と同じような確率だろう。むしろ家や大学(大卒)は形が残る分、余程のことがない限りはっきりと失敗したと確定することもない分挫折感がなく(或いは気付かなくて済む分)手堅いんじゃないか。と私は思う。特に記事タイトルが指す“凡人”にとっては。

 こういう考え方は消極的選択でツマラナイかもしれない。しかし積極的選択で成功する人とは、失敗によるマイナスよりも上手くいった時の一発がデカい人すなわちホームランが打てる人なので、いわゆる“スター”選手。これは持って生まれたもの。

 と、全部才能(遺伝)で片付けてしまうと皆やる気をなくしてしまうので、ホリエモン氏のように「オマエらソレでイイのか」と呼びかける存在は必要だと思っている。