「飲食店の酒類提供停止 内閣官房、金融機関所管省庁に依頼文書 | 毎日新聞」

 先日の見立て通りで、こういう“働きかけ”は大臣1人の考えで決定できない。政府としては大臣個人の暴走を装っているだけで、大臣の口から言葉が出る時は既にバックヤードでは大方決定済み。今回は取り下げても、法律の実効力を高めるために今後も次から次へと打ち出してくるだろう。

 そこで世論は「政治家の横暴」と騒ぎ出すのだろうと思うが、命令が下っても応じなかったグローバルダイニングがこの流れを作ってしまったと言っていい。東京都は緊急事態ではないといった発言からも完全に勘違い系であり、緊急事態かどうかを決めるのはアンタじゃないということ。要請には応じなくとも法律には黙って従っておけば、ここまで考える必要もなかったというのが実情。

 法律が効力を失うとやりたい放題の社会になるし、罰金を払っても利益が出る会社は法律に従わないという選択ができ、大手が我が物顔で振る舞うようになる。そうなるといよいよ統制が取れなくなる。

 こういう混乱時にはおかしな(あたかも大衆の見方のように見える)指導者に票が集まりやすい。その点も十分に注意する必要がある。

 空気を読む力と全体理解、そしてプロファイリング能力が要求される時代。