「日本のワクチン接種は順番を間違えている! 主な新規感染層20代と30代を優先せよ(1/5) | JBpress (ジェイビープレス)」

 もっともだと思うが、高齢者の78%が接種完了し、残すは現役層という今の段階で言ってもどうにもならない。

 どの層を優先接種するかは、遅くても医療従事者に先行接種していた今年02-03月頃までには提言し説得できるレベルにまとめ上げなきゃいけなかったんだが、当時は誰も高齢者優先に疑問さえ持っていない印象だった。「若者は重症化しない」と言われて半年以上経っていたので、高齢者のことしか頭になかったと思われる。

 それでも今年01月の段階でインドネシアは18〜59才からワクチン接種という記事が出ていたし、昨年12月の段階では効率的な接種の在り方を問う記事が出ていた。

 私は当時から感染拡大源(すなわち現役層)優先接種の考えだが、その後も先進国で現役層優先に切り替えた国がないのを見ると、どこも医療現場の要望が強いんじゃなかろうか。

 世界に先駆けて接種を開始したアメリカやイギリス、イスラエルが高齢者優先だったのはいい。一般的な考え方だから。

 しかし、現役層の接種が伸び悩むなどの情報が出揃って、3テンポくらい遅れて開始した日本は後発のメリットを活かすべきだったが、毎度のごとく見よう見まねで同じ事をやってしまった。

 日本人は脳に浸透するのに時間がかかり過ぎ、思考が成熟するのが遅い。「1日NNN万回接種する」という決められたルーチンワークを勤勉にこなすのが得意な民族であり、世界があっと驚くような先行事例を作るタイプじゃない。

 私としては、長期化すればいずれ経済死の方が問題になってくることが目に見えているので、経済的集団免疫(すなわち労働人口の70%)を目指した方が良かったと思っている。全体を救おうとすると大抵何も救えないに等しい結果になるから。

10月末の時点で、1回接種75%にたどり着けば相当優秀、2回接種60%が達成できればかなり上首尾といえそうな見通しかと思います。

 私の計算では、昨日の職域接種のデータ更新前の数字ベースで10月10日に60%が2回目の接種を完了し、昨日更新された職域接種のデータを考慮すると、09月中に60%が2回目の接種を完了する見積もり。手堅く達成するだろう。

 日本人は臨機応変は得意ではないし、例え適切な状況に応じた変更であっても現場では「振り回されている」という被害妄想が増すので、ここまできたらこのまま順列処理を勤勉にこなす方が事故らなくていい段階な気がする。