再び、銀座で中国語が聞こえてくるようになった。

 再び、銀座で中国語が聞こえてくるようになった。まだ“時々”レベルだが。

 中国人の上位10%だけをつまんでも日本の全人口と同じ数居て、更にその内10%(エリート富裕層)が買い物に来てくれるだけでも東京の人口程いるため、人口減少に悩む日本の小売業にとっては無視できない存在。

 日本は「ワクチン接種済み」を条件に入国規制の緩和が進められている状況で、中国人バイヤーも今現在入って来られるのは本業(企業勤務)でビジネスビザのある人達だろうからか、見た目(身なり)が良い。そして日本語も堪能。

 一方「爆買い」全盛期のバイヤー勢は個人転売組が多かったので、当然に日本語もできなければいかにも「旅行に来たついで」的な人が多数を占めていたことから、銀座が雑多な街と化していた。

 いっそ現地のカード会社と提携して、「年収2,000万円以上」とか「プラチナカード以上」とかしか入れないエリアを設定すればもっと売上が伸びるんじゃないか。中国人同士でも見栄があるだろうし、富裕層は混雑したところで買い物せずに済むならプラスαのお金を払う。

 クレジットカードで判定することの利点として、エリアに入る際に自動改札機(笑)を設置できるという点。カード会社と提携することで、自動改札機からカードの与信枠を照会することで、いくら決済できる人なのかが事前に確認できるようになる(する)。日本人はソコを人力でやろうとするから儲からなくなる。

 そもそも「モノを売って商品代金をもらう」だけなら自動販売機やECで十分なので、付加価値で商品代金以上のお金を稼ぐ努力をした方が良い。特に銀座エリアは。

 日本人の生産性の低さ(処理の遅さ)では、現場が1日にさばききれる数が早い段階で限界に達するので、世界有数の土地代に対する売上の上限値が下がってしまい、結果的に利益率も生産性も下がる。

 パリでもミラノでもなく銀座で買い物してもらうための努力が必要。それも中堅以下の“数”を取りに行くんじゃなくて、上位1%の富裕層の獲得。

 またソコが日本人の不得意分野。「一見さんお断り」といった文化がある割には。

 土地面積に限界がある限り、数を取りに行った結果品位が失われ、富裕層を逃してしまうともはや土地代の高い銀座である必要がないので、付加価値(お辞儀の回数じゃなくて)で稼ぐ街を目指してもらいたい。