「 JAL、フランクフルト5/8再開 ロシア以外の欧州便運航」

 やっとか。止まって2ヶ月。

 ゴールデンウィーク明けからというのも日本企業らしい。

 コロナ鎖国と呼ばれて約2年、ようやく「観光目的の入国を早期に再開すべき」と経済財政諮問会議で提言されるらしいが、慎重過ぎるのか何かと立ち上がり(立ち直り)が遅い日本。

 病気や怪我で言えば、念には念を入れてリハビリ期間を十分に設けたはいいものの、社会復帰した頃には勘も鈍っている上に居場所がないというソレに似ている。

 周囲は毎日の業務・生活があり、誰がいなくなろうと適応・順応する必要がある。資源市場がロシアの居ない社会に順応しようとしているように。その人・国がいない環境に慣れてしまうと、戻ってきて再び席を空けるという手間が煩わしくなったりする。

 ロシア上空を飛べない航空業界は、今後南ルート上の拠点となり得る国が栄えることを見越して投資や外交努力する必要があり、北極側と赤道側では想定される環境がまるで異なるため、練り直しには時間がかかる。

 あらゆることが遅い日本人には過酷な流動環境におかれているので、スピード重視の姿勢が求められるところなんだが、この運航再開の遅さを見ていると、もしかするとそろそろ戦争も終わり今まで通りロシア上空を飛べるようになるかもという平和ボケも影響しているのかなとさえ感じる。

 ロシアによるウクライナ侵攻で止まって以来、未だに欧州のほとんどの国に国際郵便小包(航空扱い)を送ることができず、北米においてはカナダは船便すら止まっている。まさかオリンピック中もこのままなんてことはないだろうと思っていたら、本当に止まったままやり過ごしたので唖然とした。留学生の仕送りとかどうするのか。

 何かと“国際”がらみが弱い(疎い)日本の将来が不安になる。

 輸入資源がなければ製造業は成り立たず、今後の人口減を踏まえるとインバウンド需要がなければ小売業も成り立たず、その上希に見る災害大国という脆弱な日本は鎖国を歓迎している場合じゃないんだが、そこものんきな人が多く、いつになったら尻に火がつくのだろうかと憂えながら円安チャートを眺める日々。