「「お金持ちだからではない」頭のいい子が育つ家庭に共通する"幼児期のある習慣" 英才教育よりも確実な科学的手法 | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)」

 頭の良い人の文章は脳にスムーズに入ってくる。思考がまとまっていてブレがない。

なぜ裕福な親のほうが赤ちゃんに話しかける量が圧倒的に多いかについては、この研究は答えていない。もしかしたらコミュニケーションに長けた人ほど高収入を得やすい、などの社会的背景もあるのかもしれない。

 実際のところ、コミュニケーション能力の高さと高収入は高い確率で結びついていると思うが、それに加えて日々の生活における“ゆとり”の違いも大きいだろう。

 低収入家庭は共働き+家賃の安いエリアからの長距離通勤で長い時間子供に構ってられないというケースが多いだろうし、大方語彙が乏しく「すげー」とか「やばい」とかそんな言葉を何度も聞かされても脳への刺激にならないし、「一方で、話しかける人は親ではなくてもいいようだ。保母さんや保育士でも同様の効果がある」についても、経済的に通わせる保育園の質の違いがるだろうし、お手伝いさんなど家でも可愛がって話しかけてくれる人が常にいるかどうかの影響も大きいと考えられる。

また別の研究では、教育番組の「セサミ・ストリート」を18カ月以下の赤ちゃんに見せたところ知能発達にネガティブであることが示唆された[5]。番組が有害なのではなく、親が赤ちゃんに話しかける機会が減ったというのが一つの解釈である。

 ラジオとテレビで比較したデータがあれば見てみたいが、「大事なのは、赤ちゃんの耳に入る言葉の量ではなく、生身の人間が赤ちゃんに向けて話しかけられる言葉の量なのである」の通り、言葉と同時に表情やしぐさにも触れた方が一度に処理すべき情報量が増え、脳は当然に活性化される(使われる部位が拡がる)。「今日の機嫌」や「電話などが鳴った時の優先順位の設定」(すなわち社会的に誰が偉いのかとか)などを読み取る情報処理も生じるから。だとすれば、対面の会話>テレビ>ラジオという結果になる気がする。

 最近表情から心理を読み取れない人が増えているのは、遺伝的なものなのか、幼少期にそういった情報処理が行われなかったことによるものなのか。

 冒頭に書いた「コミュニケーション能力が高い所得と結びついている」場合、その子供は高い確率で遺伝的にコミュニケーション能力が高いため、表情やしぐさなどから読み取る能力が生まれつき高い可能性もあり、引用されている表から言えば、高い経済力を持つ親の遺伝子+高い生活水準が最も高いIQに結びつくのはごく自然な流れなのかなと思う。