「運動するほど基礎代謝が落ちる!? 最新研究でわかった「本当にやせられるダイエット」とは......|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト」

 ちょうどこの5年間で個人的に確信したことと一致する。

 15年前のピッタリフィットのオーダースーツが今でもジャストサイズというくらい、体型・体重に変化のない私だが、前半の7年半と後半の7年半とでは、運動量がまるで異なる。

 運動と呼べるようなことはしてないんだが、歩数が大幅に増えた。

 後半は前半の50倍以上は歩き回っているにも関わらず、食べる量は変わらないか減っているのに、体重は変わらない。

 「歳を取って基礎代謝が落ちたから相殺されているんだろう」が一般的な見方だと思うが、直感的に「運動するほど基礎代謝が落ちる」と感じている。

 「基礎代謝が落ちる」という表現がピンとこないなら、「燃費が良くなる」と言い換えよう。

 すなわちエコ化する。

 飽食の時代の現代人の視点ではダイエットが前提にあるため「基礎代謝が落ちる」はデメリットだが、本来は食べるために狩り(運動)をする必要のある動物にとって、「基礎代謝が落ちる」=「燃費が良くなる」はメリット。

 農耕民族の場合も同じで、ご飯1杯で午前中しかもたなかった人が午後も働けるようになれば食糧自給率が上がる。

 ではなぜ運動すると基礎代謝が落ちるのか。

 恐らくだが、慣れ、順応、そして鈍化だと思われる。

 タイピングに慣れてない人は1ページ打つのも重労働だと思うが、私は何千字打とうと何も消費されないだろう。あくびをするのと同じレベル。

 前者が1ページ打つ度にビールを1杯飲んでも多分太らないのに対し、私がソレをしようものならぶくぶくと太りフグ化するはず(笑)。

 慣れると脳も身体も無理なく動くようになりエコ化する。筋肉なども最適化されていく。

 ボクシングなども加齢と共に減量が困難になるとされているが、実際は慣れによる面も大きい可能性がある。例えば未経験から突如キックボクシングや総合格闘技に殴り込んだら、30才過ぎていてもすぐに痩せると思われる。

 外を歩くのも同じで、初めの土地だとキョロキョロと辺りを見渡し地図を見ながら歩くが、慣れ親しんだ土地は何も考えなくとも目的地に辿り着く。場合によっては目隠ししてでも可能だろう。ブドウ糖消費量が下がる。

 極端なところ、毎月知らない土地に引っ越せば多分痩せる。

 もっと言うと、毎月知らない言語の国に引っ越せば多分激痩せする(笑)。

 そもそも「ダイエット」という贅沢な悩みは動物の設計時にプログラミングされていないだろうことから、これだけ科学が進んでもなかなか効果的なダイエット方法が発見されないのだと思う。

 というわけで「歳を取ると太る」は、新しいこと(慣れてないこと)をしなくなるからが大部分を占めているような気がしている。人付き合いも含めて。

 よって運動の種類を変え続けたら痩せるかもしれない。

 言うまでもなく「ストレスで食べる量が増えた」など摂取カロリー増は太って当然なので、これは飽くまで基礎代謝の変化の話。