ある招待状とバッグのサイズ。

 今年もらったあるラグジュアリーホテル発行の食事の招待状は約20cm四方の正方形で、いったいどんなバッグを想定しているのかなと思う。

 横20cmが入ったとしても、縦20cmが入るバッグは少ない。

 A4用紙を横向けた場合、高さは21cm。

 ビジネスバッグを想定しているのか(笑)。男でも休日にそんな大きさのバッグを持ち歩かないと思うんだが。

 色紙のような丈夫な素材で折るわけにもいかず。

 おそらく今パパ活組と日本人女性にいちばん人気のあると思われるファイブスターホテルなんだが、この観察力のなさは、ファッションに疎いオッサン達の仕業だろうなと思う(笑)。

 しかも主たる招待客は女性だろう招待状。

 最も合理的なサイズ感として、平均的なスマートフォンのサイズに合わせておけば間違いない。皆電話だけは必ず持ち歩くし、まさか手に握ったままファイブスターホテルには入っていかないだろうから、電話が入れば招待状も入ると考えて良い。

 スティーブ・ジョブズが、「スタンフォード大に行くより、パリで数年ポエムの勉強をするといい」と言ったという話がある。

 感性を磨け、感性が重要だと私は受け止めたが、観察力がないと知覚(入力された視覚情報)が認知(認識)に至らないから、こういう人達がパリに行こうとミラノに行こうと多分ほとんど吸収されずに帰ってくる。

 実際「パリは高い」とか「日本ならもっと安くで美味しいものが食べられる」とか、そんな感じの感想しか聞かない。

 浅いというか何というか。

 土地が高いのに料理が安いのはなぜかと問えば、賃金が安いからだとわかる。すなわち日本人(の労働)が安い。

 「高い」「安い」から何を感じ取れるかなんだが、感性や観察力が乏しいと浅瀬で終わり。

 同様に、この招待状も客のファッションを毎日観察していれば最適サイズがわかるはずなんだが、そうじゃない人達がやってるんだなという時点で、本質的なサービスやおもてなしは期待できない。

というのが私の見立てであり、実際そうだった(笑)。