再びにんにく酔い。

 以前、「にんにくで酔った」と書いた。

 最近鉄板焼きで出たガーリックチップを半分食べたらまた酔った。半分。

 今回は軽く、僅かにフラっとする感じと、翌日の何となくゴロゴロしたいような倦怠感。

 前回調べてみたところ、同じ症状が出る人がそれなりの数いるようで、興味深い。

 いくつかの説がある。

 A: にんにくのポリフェノールによって血管が拡張し低血圧を起こすという説。お茶+チョコレートのソレと同じ仕組み。

 B: にんにくの持つ強い殺菌作用で腸内の善玉菌が死滅し、腸内フローラが乱れることで身体のバランスが崩れるという説。

 WEB上で見かける医師らの全体的な見解ではAよりBが有力っぽい。

 そしてCの説。

 こちらのサイトによると、にんにくの特有成分にアリイン、アリシン、スコルジニンとあり、アリシンはその殺菌力から「天然の抗生物質」と呼ばれているらしい。

 しかし生の時に強く作用するようなので、鉄板焼きのガーリックチップの場合はそれを加熱して生じるスコルジニンが該当しそうだが、

「新陳代謝」を活発にする役割を持っており、体内の栄養素の燃焼を活性化させ、エネルギー生産の効率を高める働きがあり「身体を温める効果」「疲労回復効果」が期待できます。

とあり、特に悪い作用はなさそう。

 残るはアリイン。

「にんにく」に含まれる「アリイン」という成分は「ホイル焼き」のように丸ごと調理すると「アリシン」に変化することなく「アリイン」のまま体内に吸収されます。これが大量に体内へ吸収されると、血中の「赤血球」の大部分を占め、肺から全身へと酸素を運搬する役割を担っている「ヘモグロビン」が減少します。さらに「赤血球」を破壊するため「血圧低下」「貧血」「めまい」「嘔吐」といった症状を引き起こす原因にもなります。

という具合になかなか手強い。

 鉄板焼きのガーリックチップはスライスしてあるので「丸ごと調理」には該当しないが、作用としてはこれの可能性がある。

 血圧は自分で測定できても貧血かどうかは血液検査が必要なので、原因を特定しようと思ったらにんにくを沢山食べてすぐに病院に行って採血してもらう必要がある。

 こういう検証は楽しいが、にんにく臭を撒き散らしに行くのは迷惑極まりない(笑)。

 というわけで「食べない」が最もシンプルな解決方法ではあるんだが、引き換えににんにく摂取によるメリットも得られなくなるので、量を減らしつついいとこ取りできる優れた調理方法を考える方が建設的であり、それが科学なのかなと思う。