コロナウイルスと適応・順応。もう医療は崩壊しないのか。

 コロナウイルス感染が世界中で最初のピークを迎えた03-04月頃、連日「医療崩壊」という言葉を見聞きしたが、今はもう忘れてしまうほど全く登場しない。

 医療従事者が慣れて手際が良くなったのか。それともただ騒がなくなっただけなのか。

 例えばアメリカは04月の新規感染者ピークが1日3万人ほどだったが、07月には6万人を超えている。同じくフランスは04月7,500人、09月に16,000人、イギリスは04月6,000人、09月に7,000人に達している。

 どっちがピークかというとまさしく今なんだが、空気感はまるで違う。

 医療従事者に拍手したりライトアップしてみたりというのも見聞きしなくなった。

 ※日本では今でもレインボーブリッジが青いことがあるが。

 マスクも手に入るようになったことだし「仕事して当たり前」に変わったのか。それとも民間人(経済)への打撃が大きすぎ、医療従事者にかまってられなくなったのか。

 ヒトとはいざという時に自分も優しくしてもらうための下準備として、ヒマで余裕があるときは他人に優しくし、ついに自分に影響が及ぶと「自分の方がもっと大変だ」アピールし、目を覚ましたかのように超現実的思考になり、他人にまるで優しくなくなる生き物だ。

 ※かと言って医療従事者への感謝の気持ちを忘れないようにという意図はない。私は「自分で選んだ職業なんだし仕事して当たり前」派だから。

 それも世界規模なので、今後5〜10年はリアルでシビアな時代が続くだろう。リモートワーク化が進むと空気を読んでくれる人がいなくなるので、日頃手助けを必要とする人(本人が気付いていない場合も多い)にとっては冬の時代だと予測する。

 何であれ結構なスピードで人々は適応・順応していっているので思いの外展開が速い。