「【社説】ANAリストラ 減便は地方の声を聞け | 中国新聞」

 中国地方の空港にも羽田や大阪以外の都市と結ぶ便は少なくない。リストラに伴う減便は地域振興や観光誘致にさらなる悪影響を与え、空港の収支にも打撃を与えるのではないか。
 国内線の減便については慎重に検討してほしい。地元の自治体や経済界などの声を聞くことを忘れてもらっては困る。

 「頼むから維持・継続してくれ」という話になることはわかっているので、その先どうしたら良いのか(要はお金をどうするのか)を提示しないことには何も進まない。

 しかしながら今回は多くの業界や業種がコロナ流行によって苦境にある中、再び航空会社を政府が全面支援することに、納税者の理解が得られるのかどうか。空港着陸料減免など側面支援にとどめるべきだろう。

 税金を使わないとなると、ミンナで寄付するのか。

 仮に寄付で支えるとなった場合、現地に用がない人は間違いなく反対・拒否する。すると「地元の住民税から払えば」と距離をおく人達が増える。潤っているはずもない地方が空港と飛行機の運航を支える金額を出せるだけの税収が元々ない。

 で結局「国税しかない」となると「そもそもその空港必要なの?」という人が出てきて、ついには切り捨てが始まる。

 ヒトとは自分の懐が痛むとなった途端冷徹になるから。

 当然に「行ったこともない地方の空港のために税金払うくらいなら、自分の地元の商店街に寄付したい」という人が出てくる。もちろん言ってるだけで自発的に寄付する人なんてほとんどいないんだが。

 ある程度景気が良い時は損益を「全体」で捉え、収益性の高いエリアが低いエリアを補填する形で費用が補われるが、国際線は90%以上減便という状況が数ヶ月続き、国内線の搭乗率もお盆時期で34.5%という中で、回してもらえる利益(体力)がない。

 他人に頼めないとなると自立が必要ということになる。

 空港と飛行機の運航を維持・継続してもらうことで現地にどれだけの収入(ひいては税収)が見込め、そこからNN年計画で返済していくからお金貸して(そのお金で空港や航空会社に支援金を支払い運航を支える)という話が現実的だが、少子化で地方経済が伸びる可能性は低く、計画通り進むかというと恐らく難しい。

 借りたからには返さなければならないので、現地の収益が伸び悩んだ場合は、現地住民税に復興税(?)などを加算することの理解を得る必要がある。

 ※実際そうなると地元を出ていく人が増えるという問題がある。結局ほとんどの人は自分のお金は出したがらない。

 自立とはそういうことであり、「とにかく誰か助けて」ではミンナが大変という現状で誰も助けてくれない。

 どんなに大変そうに振る舞って情に訴えたとしても、ヒトはトイレットペーパーでもマスクでもアルコールでも平気で買い占め超利己的になる生き物。

 だから自分で解決策を提示する必要がある。

 最終的には「お金どうする?」という問題。多分世界有数の難題