「露外務省「米欧の無能さ表している」…プーチン氏ら制裁で「外国に資産なし」強調 : 国際 : ニュース : 読売新聞オンライン」

 ロシアの政治家(公務員全般?)は海外口座を持つことが禁じられているので、「海外に資産を持ってない」は国語的には事実だろう。

 家族、親族、友達名義だから、本人の名前では持ってない。

 当然に欧米もソレを知っているので、我々大衆は「個人資産の凍結」といった“制裁”をどう受け止めるかが問題。

 本当に凍結したが、本人名義のものは農村地域の掘っ立て小屋1軒だった(当然にダミー)という可能性もある。学生時代にプーチン大統領が作ったEU圏の銀行口座に300円残っていて、それを凍結したとか。

 そういったものを凍結されてもプーチン大統領は痛くも痒くもナイことを前提に、欧米諸国は“制裁”パフォーマンスとして行っているのか。要は大衆を黙らせつつ、ロシアとの関係は維持しつつということ。

 ダイエット中の人に「今日はおやつ抜きよ」と“制裁”を科しても何の影響もないのと似ている。

 或いは家族、親族、友達名義のものも、お金の流れから客観的な事実として関連する資産は全て凍結するつもりなのか。基本的にソレをしなければほとんど影響はないだろう。

 場合によっては、存在しない架空の人物(パスポート)の名義になっていて、プーチン大統領との関係性が証明できないどころか、気付かれてもないものあるかもしれない。だとすればラブロフ外相から見た「無能」はその通りだろう。

 そもそもプーチン大統領がいざとなれば本当に核爆弾のボタンを押す覚悟で準備してきたのであれば、そのミサイルが向かう先に資産を持つはずがない。どこと今揉めているのかと考えたら、少なくとも“制裁”を科そうといている欧米諸国に資産は持たない。計画性のある思考ならば。

 その一方で、仮にロシアがNATOと対峙し、いつかプーチン大統領が国外逃亡することになった時のことを考えて海外資産を蓄えているだろうとも考えられ、その場合は制裁に消極的な国(またはそもそもNATO+同盟国外)に資産があるんじゃないだろうか。今回棄権したUAEとか。

 ということから、「個人資産の凍結」は(今更これ以上下がるはずもない)プーチン大統領の社会的印象を除けば、あまり効果的ではないかもしれない。

 ドル建て決済を止めたのはロシア経済的に大きな効果があるが、12年前頃からロシアでは銀行口座を米ドルからユーロへ移行した人が多いので、ロシアの外貨準備高から考察すると、ユーロ建て決済も止めないと短期間で致命的な打撃は与えられないと思われる。

 話は逸れるが、私は2012年以降、もし意見を求められたら知人ロシア人にはルーブル資産は絶対持たないようにと言ってきた。一般的な代替案はユーロだが、私は個人的にスイスフランの次に日本円をすすめてきた。飽くまで一般の個人資産レベルの話。

 下記の記事を読む限り、EUでもNATOでもないスイスも足並みを揃えつつあるので、それ以外の国に資産があるのかもしれない。プーチン大統領は。