「日本も飛行禁止の検討を 対ロ制裁で連携強調―EU大使:時事ドットコム」

 制裁とは相手にダメージを与えるために行うものであって、自分達のダメージが大きい場合はすべきじゃない。マゾヒストじゃないんだから。

 例えば、賃貸マンションのオーナーが、賃料未払い人への制裁として当該フロアにエレベーターが止まらないようにした場合、当然に同フロアの他の住人が出ていく。誰が勝者なのか。

 日本とEUは1対nの関係であり、EU各国から見ればロシア上空を飛ぶ必要があるのは日本行きくらいだろう。他はほとんど迂回可能。一方日本から見れば、パリもフランクフルトもロンドンもヨーロッパ全域がかかっている。

 アメリカ発なんて、ほとんどロシア大陸を横断する必要がない。

 一方肝心なロシアは、日本上空の飛行を禁止しても、日本線しか影響を受けない。

 よって日本が同じ制裁に加わると日本が貧乏くじを引くことになる。

 まさかの南回り(中国横断)=+2〜3時間が検討されているようなので、約20〜30%増しとなるだろう運賃に耐えられるのかを十分検証してからが良い。

 ゼロになるよりはその方がマシだとは思うが、今のところ中立からロシア寄りに立っている中国を横断することが得策かというと私なら不安視する。「ロシアに制裁を科した国は飛行禁止」とか、いくら払えとか言い出したりしそうだから。

 EU側は自国エアラインだと+2〜3時間かかり「JALやANAだと早い」では競争で不利になるから、当然にこの制裁に日本を参加させたいだろうが、そこは乗るべきじゃない。