お買い物はいかがでしたかというアンケート。

 去年、デパートのあるブランドで買い物をした直後に、「今回のお買い物はいかがでしたか?」というメールが届いた。どこのブランドも同じなので、それ自体は目新しいもんじゃない。

 で、メール本文内にあった評価の0から10までの数字のうち、「5」をクリックした。するとアンケートWEBサイトにつながり、とても長そうな様子だったのでそのまま画面を閉じた。

 次の日その店舗のマネージャーから電話がかかってきた。

 「アンケートにお答えいただきありがとうございます。何かありましたでしょうか」とかなり焦った様子で聞かれたので、「何がですか?」と聞き返したところ、アンケートの回答が「5」だったからと返ってきた。

 普通だから「5」と答えたんだが、そもそも送信ボタンを押してないのに、何で知ってるんだよという話でもある(笑)。名前も住所も電話番号も入力せず閉じたんだから。

 メール本文内のURLに顧客識別子があり、クリック後アンケート入力中のデータも含め全部閲覧できるということだろう。JavaScriptでデータを先読みしているフォームは結構ある。

 そこはいいとして、店に行く前から買う物が決まっていて、こちらから品番を指定し、クレジットカードを出して支払い完了と共にレシートを受け取っただけなので、8とか9とか10の評価じゃないだろう(笑)。なぜ「5」で驚いているのかがワカラナイ。

 当時店内は客ゼロで、暇そうに突っ立っている日本人スタッフが3人。プラスチック製で20万円もする国際線最大サイズの旅行鞄(約7kg)をタクシー乗り場まで運んでくれるわけでもなく。

 これは私のデパートカードで決済すれば10%安く買えるということで、知人外国人女性の買い物に付き合った時のこと。決済が済んだら解散の予定だったが、巨大なショッピングバッグに入れての引き渡しだったので、女性一人で持つのは大変そうだったから、結局私がタクシー乗り場まで鞄を運ぶことに。

 高評価がもらえるのは私であって(笑)、店じゃない。

 雇われた店員が賃金をもらうためにしなきゃいけない最低限のことをしただけで、なぜ高評価がもらえると思っているのか。

 いっそ自動販売機にして、削減された人件費分を値引きしてくれる方が消費者のためになる。が、そうすると失業率が高まり増税され国民の負担が増すので、こういう人達を社会全体で支え(許容し)なきゃというのが現在の社会の仕組み。

 いつまで続くだろうか。