シャネルのベージュゴールド。色のトレンド。

 2000年初頭にピンクゴールドをよく見かけるようになり、ロレックスも2010年頃からエバーローズゴールドという名称でピンクゴールドを採用している。

 下記写真の左がイエローゴールド、右がエバーローズゴールド。

 最近のロレックスのイエローゴールドはやや色を薄くしているのか、昔のいわゆる「成金のロレックス」的な黄色い金ピカとはまた違っているが、イエローゴールドはロレックスに限らず、ちょっと古くさい印象になってきた。そのくらいピンクゴールドに置き換えられつつあるということだろう。

 日本はバブル時代の名残か、デパートの集中レジのオバサン、化粧品売り場の中年の美容部員、そして20代のコンシェルジュまでロレックスをつけていて、ほとんどの場合昔ながらの濃いイエローゴールド(とステンレスのコンビ)であり、買った年代がわかる。

// 私が10代の頃、ファーストフードで働く17才の女子スタッフも“おさがり”のロレックスを身につけていたことを思い出す。

 ということから、今もしロレックスを買うなら一目瞭然新しさが伝わるエバーローズゴールドがイイ。少なくとも親世代のお下がりじゃないことがワカルから(笑)。

 という具合に(色覚異常者が言っても説得力がないんだが)、同じ「ゴールド」でも色のトレンドが存在する。

 昔は高額になればなるほどプラチナ台が多かったが、プラチナの相場が金(ゴールド)の半値くらいまで下がって久しいため、ホワイトゴールドも含めてパッと見区別が付かないシルバー色は次第に高額帯からはフェードアウトしていくだろうと私は思っている。

 ※ロレックスのデイトナで言えば、仮に同じ重さなら、プラチナ無垢のアイスブルーよりも金無垢モデルの方が“溶かした”時の地金分の価値がはるかに高い(約2倍)はずだが、それだと価格設定に矛盾が生じるせいか、金無垢よりもプラチナモデルは60gほど重いらしい。一応素材が持つ本質的な価値の調整も行っているっぽい。だったら最新版は金無垢を最上位に持ってきたらいい話なんだが、古典的な顧客が多いのだろう。

 で、ようやくタイトルの「シャネルのベージュゴールド」の話だが、最近シャネルオリジナルの金色“ベージュゴールド”に眼が行くようになった。まだ登場して数年。

 ↓いちばん右。個人的に好きなデザインの時計、コード・ココ。


 シャネルのファインジュエリーでも採用していて、あちこちブティックを見て回っている最中に幾度となくふと目に止まり、意識していなくても何か“新しい”感があるんだろう。

 シャネルと言えば白黒だが、加えてベージュもトレードマーク。銀座3丁目のシャネルビルに入るアランデュカスもBEIGE TOKYOと名付けているくらい重要な色。

 というわけで、ピンクゴールドの次はベージュゴールな気配。