諭吉○○。

 約2年前、スックのファンデーションのことを競合ブランドのスタッフが「諭吉ファンデ」と呼び驚いた。その名の通り1万円だから「諭吉」なのはわかるんだが。

 すると昨年末デコルテのクレンジングを「諭吉クレンジングなんて呼ばれてますねー」とデコルテスタッフが自社プレステージラインを手に女性客に話しているのを見た。

 そこで「諭吉○○」は下品じゃないか。

 私が知る限りこの「諭吉○○」の言い回しは、2000年頃の援助交際全盛期において、掲示板等の禁句制限をかいくぐるために使われたのが始まり。いわゆる隠語。

 で、私が耳にした2回とも、その世代の女性スタッフだった。

 本人らはタダ単に世間で使われている言葉をそのまま発しているだけなのかもしれないが、レディディオールが「パパ活バッグ」と呼ばれていることを知り、何かと日本人女性の高級市場は売春文化に根付いている気がして、良い印象がない。

 エルメスジャポンもそことの戦いなのかなと感じている。その点においても時代と逆行しているように思われるかもしれないが、見てくれと身なりが非常に重要な意味を持つ時代になりつつある。