台紙に貼り付けた化粧品のサンプル。改善する気はないのか。

 デパートの婦人化粧品カウンターでプレゼントを買ったら「男性にも是非ご使用いただきたい商品でして」と、パンフレットを兼ねた台紙に貼り付けられた化粧品(スキンケア)サンプルを2セットもらった。

 スキンケアはお風呂上がりのローション以外何もしない派なんだが、そろそろ本格的なオッサン(笑)なのでじゃぁ試してみるかと。

 で、台紙からサンプルを剥がし開封しようとパウチをつまむと、ベタッ。

 台紙へのり付けしていたパウチ側ののりが指にベッタリ。

 そしてようやく封が開き(パウチ上部を切り取り)、中身を手に取って顔に塗ろうにも、指先のベタベタでいわゆる“テクスチャー”がまるでワカラナイ。

 のりを洗い流すにしても、手に取った中身はどこへ待避するのか(笑)。

 手に取る前に開封済みのパウチを立てかけて、のりを洗い落としてから手に取るべきなのか。

 サンプルを使うのにそんなに工夫が必要なのか。

 私が知っている限り20年以上前からこんな感じだが、未だに改善されてないとは。

 “おもてなし”はどこへ行ったのか。

 日本人の言うソレは「民度」と同じく幻なのか。

 本来サンプルとは「気に入ったら本品を買ってね」というマーケティングツール・販促品なはずだが、このベタベタののりで貼り付けて配ろうと考えた思考力から想定される技術力や理論とは、おそらく平均ナイくらいだろうなという気しかしない。

 すなわち期待に至らない。

 一般的に企業とは同じくらいの偏差値の集団だが、製造側の理系だけが賢く、販売側の文系との差が激しいということも考えられなくもない。その場合はせっかくの製造側の英知を販売側が踏みにじっていることになる。

 サンプルをバラバラで店舗に納品すると整理整頓が難しいとか現場の都合もあるかもしれないが、「マイクロ」とか「ナノ」とかそんな繊細なものを手に取る前に何でのりでベタベタにするのか。

 販売側は自分で使ってみないのか。

 「Made in JAPAN」の品質と技術力をうたうのであれば、そこまで徹底していただきたい。

 また、脳で言えば右脳・左脳をつなぐ「脳梁」のような、理系と文系を接続するマルチな人材が必要なのはどこの業界にも言えることであり、日本の課題だなと思って久しい。