エルメスの“実績”をポイント交換制度に置き換え考えてみる。

 ※第4シーズンは暑くて行動が鈍っていて特に進展がナイので(笑)、2枠目を消化した今年06月の下書きから掘り起こした。

 世間で言うエルメスの“実績”は、ほとんどの場合一定期間(1年間)における累計購入額を指すが、それだと100万円台で最初のバーキンが出たその後すぐにケリーが出た)私と、1,000万円使っても枠ありバッグが一度も出ない人との差は何なのかという話になる。

 購入額以外の要素については以前書いたので、とりあえずここでは単純化するために、購入額だけ見るとしよう。

 で今回は、ポイントを商品に交換するよくある制度にあてはめて考えてみる。

 100円=1マイルのような仕組みで考えると、55,555円の買い物をしたときに55ポイントが切り捨てられてしまい、積算額が分かりづらくなってしまうので、今回は購入額がそのままポイントとして積算されるものとして考える。

 いわゆる「1:1説」を信じる場合(読んでるうちに「信じる場合」という仮定を忘れないでいただきたい)、150万円のバーキンを買うには150万円の購入実績を必要とする。

 すなわち150万ポイントを150万円のバーキン購入権利と引き換えると見なし、引き換えた(買った)時点でポイントを消費する。

 「購入権利」という点を除くとどこにでもあるポイント交換の仕組みで、売れ残り商品は交換レートが良く、人気商品は×1.2倍のポイントが必要といった例も余所では非常にしばしば見かける。

 それを取り入れると、同じ購入額500万円の2人が、同じ価格の150万円のバーキンを1個買った場合でも、必ずしも2人のポイント残は350万ポイントとはならないことになる。

 例えばサイズと革の素材が同じなら定価は同じだが、人気カラーは1.2倍のポイントを消費し、入荷数が多い(と言うより競争率が低い)色は1.0倍のままということは十分考えられる。

 競争率による重み付け。

 だとすれば、外部(印象)的には全く同じ推移できていても、内部(評価)的には消費されたポイントが異なり、その後の引き換え権利に影響を与える(差が出てくる)場合がある。

と考えることができる。

 同じように見える2人だが評価が異なる。

 もしそうなら、注意深く観察しないと、このあたりで公平・不公平という感情が生まれやすい。

 ※購入時点で評価が異なるという考え方は以前からある。例えば服は評価が高いとかメンズ製品を買うと有利といった噂。それについての考えは初期に“転売リスク算定”で書いた

 そこに、転売疑惑などのリスク評価を加えると、顧客各自にポイント消費率が設定されることもあり得る。

 これらがいわゆる1:1説よりレートが下がる人がいる要因かもしれない。

 アナログの時代だとそんな複雑なことはできなかっただろうが、もし今現在AI管理なら、スタッフさえも知らないアルゴリズムで客及びその購買動向がスコアリングされていても驚かない。

 ヒマラヤのような品になると、エルメスとの付き合い年数も考慮されるかもしれないが、スタッフ端末で確認できる購入履歴2年分が“購入実績”にあたるのだとすれば、1年目よりも2年目の方がいわゆるレア・大物が出る確率が高まる。

 例えば今年買い物を始めて、購入額計350万円の時に150万円のバーキンを買い、同じペースで購入額700万円(1個目のバーキンを含めない)の時に2枠目の150万円のバーキンを買ったとすると、前述のポイント交換制度に当てはめるならば残400万ポイントを翌年に持ち越すことになる。

 翌年も同じペースで買い物した場合、350万円使った時点で前年の残400万ポイントと合算し750万ポイント残となり、1枠目からレア・大物が出る可能性が高いと考えられる。または前年年末あたりに残ポイントによる「リクエスト(権利)」についての話があるかもしれない。

 仮に翌年1枠目は通常バーキン(150万円)を購入したとすると、その後350万円使った時には、350万円(前半)−150万円(1枠目バーキン)+350万円(後半)+前年ポイント残400万円=950万円となり、2枠目を買わなければ、場合によってはヒマラヤリクエスト権が得られるかもしれない。

 注)タイプミスと計算ミスがあり修正した。投稿時残1,000万円と書いていた。

 これまで世間では元旦から大晦日までの1年間の購入額を見ると考えられてきたようなので、その流れで2年目以降のレア・大物はいわゆる“担当さん”との関係値によるものとして捉えていた人が多いんじゃないかと感じる。

 が、実は前年の残ポイントを合算していただけ的な。

 もしこの考え方が真だとすると、敢えて通常バーキンまたはケリーを購入せずに、ポイントを貯めて最大化した際にレア・大物をリクエストするという戦法も成り立つ。

 一方で、コンスタントに(1:1説通りに)枠有りバッグを買っていると、ポイント残も貯まらないので「リクエスト」が通らないと感じる要因なのかもしれない。

 すなわち他人からは羨ましがられるペースで枠バッグを買えているが、本人としてはエルメスとの関係値に進展がないようなモヤモヤ感が生じる可能性がある。

と考えられる。

 現時点での私の感覚値では、翌年の“リクエスト”は前年のポイント残で決まる気がしている。

 パーソナルオーダーなどの権利獲得も同じじゃなかろうか。

 リクエストの品に対し残ポイントが足りない場合はリクエストは通らないが、もし何らかの理由で当該商品を入荷した際、その時点までにポイントが追いついていれば、「偶然入ってきたんです」と言いながら優先的に案内されるのかなという印象。

 具体的には400万円分のポイント残で迎えた年末に「来年はクロコのバーキンが欲しい」と伝えた場合、仮に価格が600万円だったとするとポイント不足でリクエストは通らない。が、このペース(半年で350万円)で買い物が続けばポイントが追いつくので、担当者としては断りはしないが「見ておきますね」的な反応に留まる(見込み対象客)。

 で翌年350万円分買い物した時点で合算750万円分のポイントがあるので、そのまま待っていれば予定通りクロコのバーキンを手にできる可能性が高まるが、途中でよそ見してケリー170万円を買ったばかりに、ポイント残が580万円となり、僅か20万円分不足したために、クロコのバーキンは他の客へ案内されるという具合。

 それをずっと繰り返していると、まさしく「タイミング」の問題と化する。

 その点において、欲しい物がブレない人、よそ見しない人、かつある程度忍耐強く待てる人が強いんじゃなかろうか。+来店頻度が高い人(「タイミング」に対する確率の問題)。

 といったことを踏まえて、「エルメスの担当者(または店舗)を信じるとはどういうことか」についての考察を次回以降披露したい。

 ※毎度の如くただの考察であり、何の確かな情報も持っていない。