モノ不足と電気代。

 アップルストアオンラインでフルスペックMac Studioをカートインしようとしたところ「10~12週間」と表示された。1ヶ月前から変化なし。

 完成品の輸送力が足りないのか、製造しようにもできないのか。中国製造で中国のロックダウンの影響を受けているのか。

 iPhone 13 proも今週に入って07月12 - 20日という表記に変わった。最近iPhoneの高値転売が流行っているらしいのでその影響もあるかもしれないが、いずれにせよモノ不足。

 円安なので、外国人から見るとアップル製品に限らず日本で買う方が安い品が多く、訪日客が増えることで一旦小売市場は活況が見られると思うが、いずれはモノ不足に陥り、小売店は売る物がなくなるというどうにも儲からない状況にある。日本経済は。

 現在の世界経済は中国の影響を受けすぎるので、パンデミック以降世界各国で全て自国生産にという声が上がっているものの、日本の場合は電力供給の余力がないので製造業にとってリスクが高い。

 今夏は輪番停電の可能性もあり、製造業だけでなくサービス業も一難去ってまた一難というところだろう。

 日本経済は八方塞がり感があり、ますます円安が進行する。

 訪日客増はその分円買いが増えるので、円安抑制効果がある。インバウンドでも何でもいいからとりあえずは景気の良さをアピールできる材料がないと、日本経済の脆さばかりに注目が集まることで投資の流入が減り、円安が原油高ダメージを増強させる。そうなると日本の労働人口の所得下位6割は物価高に対応できなくなり、支援・援助が必要になる。

 特に電気代の上昇率はサラリーマン家庭への影響が大きいし、高齢者が電気代をケチると夏場は熱中症で死者が出る。それが世界で報道されると「日本、電力危機」としてますます投資離れと円安が進む。

 小売店やサービス業にとって電気代の20%増はすぐさま利益率に影響し、顧客の快適度を追求しエアコンの電気代と引き換えに従業員の賃金が低下するまたは人員削減、機械・自動化を加速させる可能性がある。すると失業率が高まり、どっちにしても支援・援助が必要な人が増え、増税という話になる。

 ※供給する電力がないのはどうにもならないが、電気代だけに焦点を当てるなら、ロシア・ウクライナ情勢で原油高にある中においては、円高誘導が唯一の選択肢ではないかと私は思う。

 資源なしの災害大国日本は、せめて電力くらい潤沢に供給してもらいたい。しかし災害と原発の組み合わせで世界に類を見ない事故を起こしているので、意識高い系の格好の標的となり、一気に原発再稼働ともいかない。

 というわけでもうしばらく電気代は上がり続けるだろう。