コロナ禍で生まれたエルメス文化。

 私が「エルパト」という言葉を知ったのは2021年末頃。『有事のエルメス、ロレックス買い?』を書いた数ヶ月前だった。

 その頃読んだエルメスブログは何と言うか、カルト教団にしか見えなかった(笑)。

 エルメス教徒(笑)らの連発する「担当さん」にすぐさまアレルギーを発症し、「お名刺を頂戴し、担当さんになっていただく」「担当さんに感謝」「担当さんから○○」を見る度に、参戦直後に「統一教会の次はエルメスかと思ったほど(笑)」と書いたほど(笑)。

 私は名刺をもらう前にノエルに招待されイヤーズギフトをもらった(笑)。

 「(バッグを)お迎えする」とか「メルシーする」とか、まぁ実際に買えている人達はテンションが高く、買えない人達に対するマウントも含め発している言葉なんだと思うが、新規参戦しまだ何も手にしていない人達も「まずは形から」なのか、ひたすらエルメス用語を発するという異様な光景が続いた。

 それに加え、ちぐはぐのツイリーとウマのラッシュ。

 私から見ればカオス(笑)で、ファッション分野とはほど遠い畑違いの人達が突如エルメス業界に乗り込んできた感じにしか見えなかった。

 この時代のそういう違和感って、大抵アフィリエイターの増殖によって生じるんだが。儲かればどんなカテゴリでもいい人達。それと同時に「〜になります」(バイト敬語)が増えるのが特徴的な傾向。

 それが今年前半のコロナ明けから突如減ったように思える。稼げなくなったのか。稼ぐ必要がなくなったのか。

 薄々感じてはいたんだが、結局のところ夜にドヤ顔で「おはようございます」と言っている自分に酔ってる的な水商売あるあるの業界用語先行型の「掟」重視スタイル(染まらないと干される的な)だった印象があり、私の中の結論としてはコロナ休業・時短でホステスがアフィリエイト目的でブログを始めたところに、部外者アフィリエイターが乗ってきたのかなと。パンデミック発生から数ヶ月後の2020年夏以降に急増している。

 で、コロナが明けて本業が忙しくなり自然に減ったという流れ。

 買い物の仕方ひとつとっても、水商売のノルマをそのままエルメスのスタッフにあてはめ、担当者への「課金」「お布施」というスタイルが定着したっぽい。昔ながら接待文化の延長。

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 これまでも何度か書いてきたが、出世(店内での配置や待遇を含め)の査定で加味されることはあっても、エルメススタッフに販売インセンティブないと考えている。エルメスジャポンの求人案内でも一切示唆されていない。
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 タイトルに「コロナ禍で生まれた」と書いてはみたものの、グーグルで期間指定検索すると2017年頃には既にエルメス+「担当さん」がひっかかるので、元々潜んでいたものがコロナ禍のエルメスブログ・SNSブームで増幅されただけなのかもしれない。

 実際、海外でもこの3年間でエルメス大ブームが訪れているので、『有事のエルメス、ロレックス買い』は本当に起きている。換金性の高さから金融商品化している。

 と、何となく振り返ってみた。

 数日中に2023年エルメス総括といきたい。新しいバッグも買ったがそれは年明けに。